もしも数学教師がITベンチャーに入社したら

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急増している「自立学習」の塾とは?

 

 

 

学習塾の指導形態が大きく変わってきています。

以前は集団指導や個別指導を中心とする学習塾が主流でしたが、新たに「自立学習」というカテゴリーの塾が出てきました。

 

 

 

「自立学習」の塾とは?

 

「自立学習」の塾では先生が授業をほとんど行わないか、全く行いません。

 

生徒は動画やAI教材などのITツールを使って学習をします。これは、生徒のレベルや進度に合った教材で学習するアダプティブラーニング」と呼ばれる学習方法です。

 

個人に最適化された学習カリキュラムを進めることができます。

 

 

 

 

先生は何をする?

 

ITツールが充実されてきても、必ずしも生徒全員の学力が上がるとは限りません。動画を見続けるモチベーションが維持できなかったり、テストや受験までの学習計画を立てることが困難な生徒もいます。

 

そこで先生は、生徒と面談をして励ましたり、一緒に計画を立てたりします。授業では教えない代わりに、サポートに徹します。ここでの先生の役割はティーチングではなくコーチンです。モチベーションや学習進捗のマネジメントをします。

 

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川崎市の学習塾ユニバースクールでは、先生という役割ではなくトレーナーという形で生徒に接している

 

 急増する背景

 

このような「自立学習」の塾が急増しているのには理由となる背景があります。

 

それは、少子高齢化です。塾にとっては生徒確保が難しくなる一方で、講師確保も難しくなっています。

 

個別指導型の学習塾のように、先生一人につき生徒を1〜3人を指導します。

 

生徒が同時間帯に30人入る教室では、先生を10-15人必要とします。

 

それほどの先生の人数を確保することは困難です。

 

同時に、テクノロジーの進化により、学習ツールが充実してきました。生徒個々に合った動画コンテンツやAI教材で学習することができます。

 

これらの要因が、自立学習の塾の増加に拍車を掛けました。

 

 

自立学習の未来

 

今後もITツールは発展を続け、学習者に最適化されていきます。そうなると先生はいらなくなるのでしょうか?

 

学習者は人間です。感情を持ちます。ですから、教育(学習)という事象においては、「〇〇をやれば必ず△△になる」という絶対法則は成り立ちません。

 

人でしか、先生でしかできない学習支援はあるはずです。

 

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