教員を辞退する人が増えているのはなぜか?
教員を辞退する人が増えています。その実態と理由について迫ります。
教員志望の人が減っている
昨年、教員採用試験の倍率が落ちているニュースが多々ありました。
小学校の教員採用でそれが顕著なようですが、中学校・高等学校の採用でもその傾向はあるようです。
各都道府県では様々な動きを見せています。
茨城県は、受験年齢の上限や小学校実の技試験(音楽と体育)を撤廃しました。
大分県は、受験生の中学校と高等学校の併願を可能にしました。
また、文科省は中学校教員も小学校担任に配置可能にすることを検討しています。
教育学部の倍率も低下している
教育学部の志望者も減っています。
教育学部に入学しても、教員にならずに民間企業に就職する人も増えてきているようです。
免許取得のための実習時に、教員の労働の過酷さ、現実を知って断念するする人も少ないようです。
教員ではない別の形で教育に携わろうという人もいます。
昨今は、様々な教育改革が学校だけではない機関を巻き込んで行われています。
教育系の民間企業や、私塾、NPO法人など様々な形で教育に携わる選択肢が増えていることもその要因かと思われます。
ブラックすぎて辞めてしまう
一度教員になった人も、その労働の過酷さから辞める人も増えています。
教員は労働時間が長いです(文化になってしまっている)。
ワークライフバランスを考えた時、仕事以外の時間に重きを置く人は辞めてしまいます。
仙台市の教育委員会が作成した教員募集のパンフレットには、教員の労働時間が具体的に記載されています。
https://www.city.sendai.jp/kyoshokuinninyo/documents/2019panf_sendai.pdf
超過勤務であると話題にもなっています。
別のキャリアを考えて辞める
ここまでネガティブな感じで書いてきましたが、
教員を辞める人が全員、上記のようなネガティブな理由で辞めるかというとそうではありません。
現在では教育に携わる様々な職種が存在します。
学校の先生だけが教育について論議する時代ではありません。
社会全体での教育論議が白熱しています。
教員も様々なキャリア形成の仕方があってもいいのではないかと思います。
かく言う私も、昨年教育系の民間企業に転職しました。
1つの学校内からだけではなく、様々な教育現場・先生と関わることで教育に携わりたいと思ったからです。
悲観的な理由での転職ではありません。
教員だけに教育の問題の解決を求めるのはナンセンスです。
社会全体で解決されるべきです。
今、私は教育現場と民間企業の風通しを良くしようと試みています。
その一貫でイベントを開催します。
【4/21(日)13:00- 教育イベント@御茶ノ水】
教育現場と民間企業をつなぐイベントです。教育関係のキャリア形成がテーマです。
参加費は無料です。ぜひ興味のある方はご参加ください!
元教員の3名が登壇します。
・株式会社LITALICO 木村彰宏さん
・株式会社LoiLo 澁谷洋平さん
・スタディプラス株式会社 阿部亮輔